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『少女コゼット』44話の感想

『未来へのともしび』

 こんな衝撃的な話は想像だにしていなかった…。原作を読んでいないことがよかったのかもしれない。まさかABCの会の会員が、マリウス以外全員死ぬとは…。
 アンジョルラスだけは、ジャンに生き残ってほしいと言われていたので生き残るような気がしていたが―。ショックがまだ覚めやらない。この『レ・ミゼラブル』は、世界名作劇場史上、最も人が死んだ作品かもしれない。もう確実に「母と子の名作劇場」ではない。しかし、名作ではある。

 それからジャンとジャヴェールの会話も、固唾を呑んで聴いていた。ジャヴェールがあれほど「罪人は罪人のままだ」とかたくなに信じているのは、両親ゆえだったのか。
 子どもは、両親をお手本にしたい存在だ。それなのに、その両親が犯罪者で脱獄囚だったとしたら、いったい子どもは誰を信じたらよいのだろう。何も信じられなくなることは想像に難くない。
 かくして法律のみを信じる、かの冷徹な男が生まれた。両親が子どもに与える影響の大きさを実感させられた。
 それにしても、これだけ感情を表したジャヴェールを見たのは初めてだ。

 今回は「萌え」どころではない…。自分と同世代の若者が何人も死んだのだから―。
 今の僕には、画面に向かって祈ることくらいしかできない。黙祷…。

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